Webデザイナーを目指す方へ。最初に身につけたい知識と学び方の順番

Webデザイナーの仕事は、見た目をつくるだけではありません

Webデザイナーと聞くと、色や写真を選んで見栄えのよい画面をつくる仕事というイメージを持たれるかもしれません。実際の仕事は、それだけにとどまりません。

ホームページには「問い合わせを増やしたい」「会社のことを正しく伝えたい」といった目的があります。Webデザイナーは、その目的を聞き取り、掲載する内容を整理し、読む人が迷わずに目的の情報へたどり着ける形に組み立てていきます。見た目を整える作業は、その組み立てが決まったあとの工程です。

そのため、学習を始めるときも、ソフトの操作方法だけでなく「なぜそのつくりにするのか」を考える力を一緒に育てていくことが大切になります。

最初の土台になる3つ

学ぶべきことは幅広くありますが、最初の段階では次の3つに絞って取り組むと迷いにくくなります。

1. デザインの基本原則

配置をそろえる、関連する要素は近くに置く、余白を確保する、色の数を絞る。こうした基本の考え方を知っているだけで、つくったものの印象は大きく変わります。

センスや感覚に頼るものだと思われがちですが、実際には言葉で説明できる原則の積み重ねです。書籍やオンラインの解説記事でも学べる内容ですので、早い段階で一度触れておくことをおすすめします。

2. HTML と CSS

HTML はホームページの文章や画像の構造を記述するための言語、CSS はその見た目を指定するための言語です。ホームページは、この2つを土台としてつくられています。

自分でプログラムを書く職種を目指さない場合でも、この2つの基礎は知っておいたほうがよいでしょう。どのような表現が実現しやすく、どのような表現に手間がかかるのかがわかると、現実的なデザインを考えられるようになります。

3. 制作の流れ

ホームページは、打ち合わせ、掲載内容の整理、画面構成の設計、デザイン、組み立て、確認、公開という流れで進みます。この全体像を知っておくと、自分が担当する部分が前後の工程とどうつながっているのかが理解しやすくなります。

学び方の選択肢

学び方にはいくつかの方法があり、それぞれに向き不向きがあります。

独学は、費用を抑えられ、自分のペースで進められる方法です。学習用の書籍や動画、解説記事は数多く公開されています。一方で、つまずいたときに質問できる相手がいないため、進みが止まりやすいという面があります。

スクールや講座は、学ぶ順番があらかじめ決められており、質問できる環境がある点が利点です。費用と時間の確保が必要になりますので、無理のない範囲で検討するとよいでしょう。

実務のなかで学ぶ方法もあります。勤務先のホームページ更新を担当させてもらう、知人の小さなホームページを手伝わせてもらうといった形です。実際に人に見てもらうものをつくる経験は、学習教材だけでは得にくい気づきをもたらします。

どの方法を選んでも、手を動かす時間を確保することが共通して大切です。

学ぶ順番の一例

順番に迷った場合は、次のような進め方が取り組みやすいと思います。

  1. 簡単なページを1枚つくってみる:見出しと文章と画像だけの、ごく簡単なページで構いません。まず全体を体験することを優先します。
  2. 既存のホームページを模写する:好きなホームページを選び、見た目が近づくように自分で組み立ててみます。細部を再現しようとする過程で、必要な知識が具体的にわかってきます。
  3. 架空のお店やサービスを想定してつくる:「誰に何を伝えるか」を自分で決めてつくります。ここではじめて、デザインの判断を自分で行うことになります。
  4. 人に見てもらい、意見をもらう:自分では気づけない点を指摘してもらうことで、次の課題が見えてきます。

完璧に理解してから次へ進もうとすると、途中で止まりやすくなります。わからない部分を残したまま先に進み、必要になったときに戻るほうが、結果的に身につきやすいものです。

作品をつくるときに意識したいこと

学習の成果として作品をまとめる際は、見た目の完成度だけでなく、「どのような目的でつくったか」「なぜその構成にしたか」を言葉で説明できるようにしておくと、伝わり方が変わります。

想定した読み手、伝えたかったこと、工夫した点、うまくいかなかった点。これらを短くても添えておくことで、考えながらつくった過程が見えるようになります。実務では、この説明する力が日常的に求められます。

まとめ

Webデザイナーを目指すうえで、最初に身につけたいのはデザインの基本原則、HTML と CSS の基礎、そして制作の流れの理解です。学び方は独学、講座、実務のいずれでも構いませんが、手を動かす時間を確保することが共通して欠かせません。

学ぶ範囲が広いため、最初は何から手をつけるか迷いやすい分野です。小さなものをつくって完成させる経験を重ねていくことが、遠回りのようでいて着実な進み方になります。

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