会社紹介や商品紹介に動画を使うには。動画撮影を始める前に整理しておきたいこと

「うちも動画を作ったほうがいいのだろうか」と考えたことのある経営者や広報担当の方は多いのではないでしょうか。動画は文章や写真より多くの情報を伝えられる一方、準備なしに撮り始めると、使いどころのない動画ができてしまいがちです。この記事では、動画撮影を始める前に整理しておきたいことをまとめます。

まず「何のための動画か」を決める

動画づくりで最初に決めるべきは、機材でも撮影方法でもなく、目的です。誰に、何を伝えて、どうなってほしいのか。ここが曖昧なまま「とりあえず会社紹介動画を」と撮り始めると、総花的で印象に残らない動画になります。

たとえば「採用応募者に職場の雰囲気を伝えたい」「初めての来店客に店内の様子を見せて不安をなくしたい」「商品の使い方を説明して問い合わせを減らしたい」のように、目的を1つに絞ることが出発点です。目的が決まれば、動画の長さも内容も自然と決まってきます。

なお、動画は長ければよいというものではありません。最後まで見てもらえる長さには限りがあり、用途にもよりますが、まずは1〜3分程度に収まる内容で考えるのが現実的です。伝えたいことが多い場合は、1本に詰め込まず、目的ごとに分けて作るほうが結果的に見てもらえます。

目的別に見る動画の種類

ビジネスで使われる動画には、いくつかの型があります。会社紹介動画は、事業内容や社風を伝えるもので、ホームページのトップや会社案内で使われます。採用向け動画は、働く人や職場の日常に焦点を当てたもので、文章では伝わりにくい雰囲気を届けられます。

商品・サービス紹介動画は、使い方や導入の流れを見せるもので、営業の場面や問い合わせ対応の負担を減らす効果もあります。ほかにも、施設や店舗の案内動画、施工やものづくりの工程を見せる動画などがあります。自社の目的がどの型に近いかを考えると、参考事例も探しやすくなります。探すときは、同業かどうかよりも、規模の近い会社の動画を見るほうが現実的な参考になります。

このほか、お客様の声やスタッフのインタビュー動画も、作りやすく効果の出やすい型です。話している人の表情や声そのものが内容の裏付けになるため、文章で同じことを書くよりも説得力を持ちます。

自分たちで撮るか、外部に依頼するか

スマートフォンでも動画は撮影できますので、すべてを外注する必要はありません。分かれ目になるのは、動画の役割と使用期間です。

SNSの日常投稿や、社内向けの説明動画のように、鮮度が大事で更新頻度の高いものは自社での撮影が向いています。多少ラフでも、むしろ自然さが伝わります。一方、会社の顔として数年使う会社紹介動画や、採用ページのメイン動画は、企画・撮影・編集を通して設計する必要があり、外部の制作者に依頼する価値が大きい領域です。

外部に依頼する場合は、完成した動画をどこで使えるか(ホームページ、SNS、展示会など)と、あとから一部を修正できるかを契約前に確認しておくと安心です。

費用は、動画の長さよりも、企画や編集にどれだけ手をかけるかで大きく変わります。相場に幅がある分野なので、金額だけで比べず、見積の内訳(企画、撮影日数、編集、修正回数)を確認して判断するようにしましょう。

撮影前に準備しておきたいこと

自社で撮る場合も依頼する場合も、共通して準備しておきたいことがあります。まず、伝えたい内容を箇条書きでよいので書き出しておくことです。話す内容を完全な台本にする必要はありませんが、要点のメモがあるだけで撮影がスムーズになります。

次に、出演者の確認です。スタッフが映る場合は、本人の了承を必ず取っておきましょう。退職後も動画を使い続けるかどうかは、後々問題になりやすいポイントです。あわせて、撮影場所の片付けと、映り込んではいけないもの(顧客情報が見える書類や画面など)のチェックもしておきます。

見落としがちなのが音声です。動画では、映像の粗さよりも音の聞き取りにくさのほうが視聴をやめる原因になりやすいと言われます。話す場面を撮るなら、空調や道路の音が入らない静かな場所を選ぶこと。可能であれば、話し手の襟元につける小型のマイクを1つ用意するだけでも、聞きやすさは大きく変わります。

撮影当日は、思っている以上に時間がかかるものです。話す場面は言い直しが発生しますし、場所の移動や準備にも時間を取られます。当日の段取り表を作り、時間に余裕を持たせておくと、慌てずに撮影を進められます。

まとめ

動画活用の第一歩は、撮影ではなく目的の整理です。誰に何を伝えたいかを1つに絞り、動画の型を決め、役割に応じて自社撮影と外部依頼を使い分ける。この順序で考えれば、作ったのに使われない動画になることを避けられます。まずは、自社の課題のうち「動画なら伝わりやすいもの」を1つ選ぶところから始めてみてください。

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