さくらインターネットが提供する「さくらのレンタルサーバ」と、契約情報を管理する社内システムへの不正アクセスが公表されました。影響を受ける可能性があるのは最大136万件と、同社のほぼ全会員に及ぶ規模です。公表内容のポイントと、利用者が今やるべき対応を整理します。
※本記事はさくらインターネット株式会社による正式な案内ではありません。
同社が公表している情報および報道内容をもとに、当社が独自に要点をまとめたものです。正確な情報や最新の状況は、必ずさくらインターネット公式サイトの発表をご確認ください。
何が起きたのか
公表は2段階に分かれています。
第一報(8月17日)では、「さくらのレンタルサーバ」の一部で583アカウントへの不正ログインが確認されました。攻撃者がサーバー内にマルウェア(悪意のあるプログラム)を設置し、保存されていたデータが閲覧・取得された可能性があります。
第二報(8月19日)では、調査の過程で、会員の契約情報を管理する「販売管理システム」にも不正アクセスの可能性があることが新たに判明しました。こちらが最大136万563アカウントという大きな数字の対象です。
なお、現時点でデータが外部に持ち出された事実は確認されていません。攻撃に使われた認証情報の無効化やマルウェアの除去など、封じ込めの対応は完了しています。
どんな情報が対象になる可能性があるか
販売管理システムに保存されていた以下の情報が、閲覧・取得された可能性があります。
- 会員ID、氏名(会社名)、部署名、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス、生年月日、性別
- 契約しているサービス名、契約期間、請求金額
- ハッシュ化された(元の文字列を復元困難な形に変換した)パスワード ※30アカウントのみ
クレジットカード情報は対象外です。さくらインターネットはカード情報を自社で保持していないため、カード番号の漏えいは発生していません。
利用者が今やるべきこと
予防的な対応として、以下が推奨されています。
- パスワードの変更 — レンタルサーバ利用者は、FTPパスワードとメールアカウントのパスワードを変更してください。
- 使い回しパスワードの変更 — 同じパスワードを他のサービスでも使っている場合は、そちらも変更してください。漏えいしたパスワードで他サービスへのログインを試みる攻撃が定番の手口です。
- 2要素認証の確認 — 会員メニューは2要素認証(パスワードに加えてもう1つの確認を要求する仕組み)が必須になっていますが、メール認証を使っている場合はSMSや認証アプリへの変更が推奨されています。
- 不審な連絡への警戒 — 今回漏えいした可能性のある情報(氏名・契約内容・請求金額など)を使った、本物らしいフィッシングメールや詐欺電話が今後増える恐れがあります。パスワードやカード情報を尋ねる連絡には応じず、メール内のリンクは安易に開かないでください。
「自分が対象か知りたい」場合は
現在も調査が続いているため、個別の問い合わせに対して「対象かどうか」の回答は現時点では難しいとされています。調査完了後、個別連絡が必要な利用者には、さくらインターネットから通知が行われる予定です。
また、販売管理システムは「さくらのクラウド」などのサービス提供環境とは別のシステムのため、サーバーやサイトの稼働そのものへの影響は報告されていません。
まとめ
今回の事案のポイントは次の3つです。
- 影響の可能性は最大136万件だが、外部への持ち出しは現時点で未確認
- クレジットカード情報は漏えいしていない
- パスワード変更と、詐欺メール・詐欺電話への警戒が当面の対応
調査は継続中で、新しい事実が判明すれば公式サイトと登録メールアドレスで案内される方針です。
繰り返しになりますが、本記事は当社が公表情報をまとめた参考情報です。
続報や正確な内容はさくらインターネット公式サイトで確認してください。本記事は2026年8月21日時点の情報に基づいています。