お問い合わせフォームに届く営業メールを減らすための対処法

ホームページを公開してしばらく経つと、お問い合わせフォームから届くのが売り込みのメールばかりになってしまうことがあります。本当のお問い合わせが埋もれてしまい、確認する手間だけが増えていく状態です。

ここでは、なぜそうしたメールが届くのかという仕組みと、運用の負担を減らすための対処法を順番に整理します。

お問い合わせフォームが売り込みの入口になりやすい理由

お問い合わせフォームは、誰でも自由に送信できる状態になっていることが前提の仕組みです。そのため、次のような理由から売り込みの対象になりやすくなります。

一つ目は、ホームページに会社名や事業内容が掲載されていることです。営業する側から見ると、業種や規模が分かる相手を探すのにホームページは都合がよく、リストとしてまとめられてしまいます。

二つ目は、プログラムによる自動送信です。人が一件ずつ入力しているのではなく、フォームを見つけて自動で文章を送り込むプログラムが世界中で動いています。一度見つかると、同じような文面が繰り返し届くようになります。

三つ目は、送る側の負担が小さいことです。電話や訪問と違ってその場で断られることがなく、費用もほとんどかかりません。相手にとって効率がよいため、数を打つ手段として選ばれやすいのです。

人が送っているのか、機械が送っているのか

対処法を選ぶうえで、どちらが原因かを見分けておくと役に立ちます。次のような特徴があれば、自動送信の可能性が高いと考えられます。

  • 自社の事業とまったく関係のない内容が届く
  • 日本語の言い回しが不自然、あるいは外国語で書かれている
  • 短い時間に似た内容が何通も届く
  • 本文にホームページのアドレスがいくつも並んでいる

一方、自社の事業内容に触れながら送られてくるものは、人が送っている可能性が高くなります。この二つは有効な対策が異なります。

対処法1:自動送信を止める仕組みを取り入れる

まず効果が出やすいのが、送信しているのが人かプログラムかを判定する仕組みをフォームに追加することです。

よく使われるのが、送信ボタンの前にチェックを入れてもらう認証機能です。「私はロボットではありません」といった表示を見たことがあるかもしれません。これは訪問者の操作の様子から自動送信かどうかを判定するもので、多くの場合は無料で導入できます。

もう一つ、入力欄を使った方法もあります。画面上には表示されない入力欄をあらかじめ用意しておき、そこに文字が入っていた場合は自動送信と判断して受け付けないようにする、という仕組みです。人が使う分には何も変わらないため、入力する側の手間を増やさずに済むという利点があります。

対処法2:入力の条件を少し見直す

自動送信の多くは、決まった形式の文章を機械的に送っています。そのため、入力条件に少し工夫を加えるだけで届かなくなることがあります。

たとえば、本文に日本語の文字が一つも含まれていない場合は送信できないようにする、本文にホームページのアドレスが複数含まれている場合は受け付けない、会社名や電話番号を必須項目にする、といった方法です。確認画面を一枚挟むだけでも効果が出る場合があります。

ただし、条件を厳しくしすぎると、本来受け取りたいお問い合わせまで届かなくなってしまいます。入力項目を増やす場合は、答えるのに手間がかかりすぎないかを確かめながら進めることをおすすめします。

対処法3:届いた後の振り分けで手間を減らす

送信そのものを完全に防ぐことは難しいため、届いた後の扱い方も合わせて考えます。

メールソフトには、特定の言葉が件名や本文に含まれるメールを自動で別のフォルダーに移す機能があります。繰り返し届く文面の共通点を見つけて登録しておくと、受信箱を確認する負担が軽くなります。

また、フォームからの送信内容をメールで受け取るだけでなく、ホームページ側にも記録として保存しておく方法があります。メールの振り分けを誤って本当のお問い合わせを見落としてしまった場合でも、後から一覧で確認できるため安心です。

対処法4:フォームの近くに一文を添える

人が送っている売り込みに対しては、フォームの近くに「営業を目的としたご連絡はご遠慮ください」という一文を掲載しておく方法があります。法的に送信を止められるものではありませんが、送る前に読んでもらえる場所にあるため、一定の抑止にはつながります。

避けたほうがよい対応

売り込みのメールに対して、次のような対応は控えることをおすすめします。

一つは、断りの返信をすることです。返信をすると、そのメールアドレスが実際に使われていることを相手に伝えることになり、かえって届く件数が増えてしまう場合があります。基本的には読まずに削除する対応で構いません。

もう一つは、本文にある配信停止の案内を安易に開くことです。正規の案内であれば問題ありませんが、開いたことを記録するために用意されている場合もあります。差出人に心当たりがない場合は、触れずに削除するほうが安全です。

加えて、ホームページ上にメールアドレスを文字のまま掲載しないことも有効です。ホームページを巡回して連絡先を集めるプログラムがあるためで、お問い合わせはフォームからご連絡いただく形にしておくと、収集されにくくなります。

件数をゼロにすることより、確認の手間を減らすことを目標に

お問い合わせフォームは、誰でも送信できるからこそ役に立つ入口でもあります。そのため、売り込みのメールを完全にゼロにしようとすると、本来のお問い合わせまで届きにくくなってしまいます。

現実的な目標は、確認にかかる時間を減らし、大切なご連絡を見落とさない状態をつくることです。まずは自動送信の判定機能を入れるところから始め、それでも残るものは受信側の振り分けで対応する、という順番で進めると負担を抑えやすくなります。届く文面の傾向は時期によって変わっていくため、半年に一度ほど設定を見直しておくとよいでしょう。

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