
ホームページの見積もりを複数もらうと、金額に大きな差が出ることがあります。その差を生む要因はいくつかありますが、もっとも分かりやすいのがデザインの作り方です。ここでは、テンプレートを使う場合とオリジナルで作る場合の違いを、費用・期間・自由度の面から整理します。どちらが優れているという話ではなく、目的によって向き不向きが分かれます。
テンプレートとは何か
テンプレートとは、あらかじめ用意されたデザインの型のことです。配色や文字の大きさ、写真と文章の配置があらかじめ決まっていて、そこに自社の内容を流し込んで仕上げます。
WordPressというホームページの更新を管理する仕組みでは「テーマ」と呼ばれることもあります。国内外で無数の種類が公開されていて、業種向けに作られたものも多くあります。
テンプレートを使う場合でも、色や写真、文字の内容は差し替えます。ですから、同じテンプレートを使ったホームページ同士が並んでも、見た目がまったく同じになるわけではありません。ただし全体の骨格は共通しているため、構成の作りは似通います。
オリジナルデザインとは何か
オリジナルデザインは、そのホームページのために一から設計する方法です。
どんな情報をどの順で見せるか、写真をどう配置するか、何を強調するかを、その会社の内容に合わせて決めていきます。デザイン案を作り、確認と修正を重ねて固めたうえで、その形に合わせて組み立てます。
型が決まっていない分、載せたい情報の形に合わせられます。一方で、決めることが増え、その分の作業と時間が必要になります。
何が違うのか
主な違いを整理します。
費用。 テンプレートを使う場合のほうが抑えられます。デザインの設計にかかる時間が省けるためです。差がどの程度になるかはページ数や内容によりますが、見積もりの中でも大きな項目のひとつです。
期間。 テンプレートは、デザイン案を作って確認する工程が短くなります。全体で数週間から1か月ほど早くなることがあります。
自由度。 ここが最大の違いです。テンプレートは型が決まっているため、「この情報をこの形で見せたい」という要望に応えられない場合があります。無理に変更を重ねると、かえって手間と費用がかかり、オリジナルで作ったほうが安かったという結果にもなり得ます。
変更のしやすさ。 テンプレートには作者がいて、更新が続いているものと止まっているものがあります。更新が止まったテンプレートを使い続けると、将来の安全対策で不安が残ることがあります。導入前に、更新が継続されているかを確認してもらってください。
素材の必要量。 見落とされやすい点です。テンプレートは、想定された枚数と形の写真が入る前提で作られています。手元に写真が少ないと、見本のような仕上がりになりません。逆にオリジナルであれば、手持ちの素材に合わせた設計ができます。
テンプレートが向いているケース
次のような場合は、テンプレートで十分に目的を果たせます。
まず、掲載する内容が一般的な構成に収まる場合です。会社概要、サービス紹介、お知らせ、問い合わせといった標準的なページで足りるなら、型に沿って作れます。
次に、費用を抑えて早く公開したい場合です。創業直後で、まずは会社の情報を確認してもらえる場が欲しいという段階なら、テンプレートで公開し、事業が固まってから作り直す進め方も現実的です。
そして、公開後に自社で頻繁に更新していきたい場合です。決まった型があるほうが、担当者が迷わず更新できます。自由度の高い作りは、更新する側にとっては判断が増えることもあります。
オリジナルが向いているケース
一方、次のような場合はオリジナルを検討する価値があります。
見せ方そのものが事業の価値に直結する場合です。設計や製造、飲食、美容といった、雰囲気や世界観が判断材料になる業種では、既存の型では表現しきれないことがあります。
独自の情報構造を持つ場合も同様です。取扱商品の種類が多く独自の分類が必要、施工事例を条件で絞り込ませたい、といった要望は、型に収まりにくい部分です。
すでにブランドの決まりがある場合も該当します。ロゴ、指定の色、書体などが決まっていて、それに揃える必要があるなら、はじめから合わせて設計するほうが結果的に無駄がありません。
まとめ
テンプレートは費用と期間を抑えられ、標準的な構成であれば十分に機能します。オリジナルは自由度が高く、見せ方や情報の構造に事情がある場合に効いてきます。
判断に迷ったら、載せたい内容を書き出したうえで、「これは一般的な会社案内の形に収まるか」を考えてみてください。収まるならテンプレート、収まらない部分が多いならオリジナル。この見方で、おおよその方向は決まります。
見積もりを依頼する際は、どちらの前提で計算されているかを確認してください。同じページ数でも、前提が違えば金額は変わります。